このベルタワーは、1982年の暮れに完成しました。

三つの鐘は、高音、中音、低音になっていて、それぞれ、聖マリア、聖フランシスコ、日本26聖人を表しています。

毎日、朝7時、正午、夕7時に鳴るアンジェラスの鐘は、日曜日と(教会の)祝祭日には、特に、三つの鐘が唱和して仁豊野の地に響き渡ります。

当時、祝別式の朝、シスターたちは近隣に配慮し、アンジェラスの鐘についての説明を、新聞のちらしとして配りました。

当時を知るシスターの一人は、次のように語っています。

 「その後の騒音に関する調査で、皆さんがこの鐘の音を『快い音』と感じて下さるとわかり、本当に嬉しく思いました。」

 アンジェラスとは、“お告げの祈り”のことです。教会では、聖霊降臨後、年間を通して、毎日朝・昼・晩にお告げの祈りを唱える習慣があります。鐘が鳴ると、それに合わせて祈るわけです。

 天使ガブリエルから「あなたは神の御子を宿されます。」と、お告げを受けた聖母マリアは、「お言葉の通り、この身になりますように。」と受諾します。この時に、神のみ言葉はマリアの中に宿られ、人なってこの世にお生まれになるわけです。この救いの秘儀を思い起し、神に賛美と感謝を捧げ、マリアと共に祈るのが“お告げの祈り”です。

 この場面は、「受胎告知」として知られ、フラ・アンジェリコやエル・グレコなど多くの画家が題材として選び、傑作を残しています。白い百合の花を持ってマリアに挨拶する天使ガブリエルと、驚いた表情の聖母マリアの絵画を思い出していただけるのでは?

ベルタワー(姫路)

このページのBGMで鐘の音が流れています。
残念ですが、録音が上手くいきませんでした。
本物は、もっと麗しい音です